人は健康に生きるために、呼吸し、食べて、生活を営む。食をめぐる問題は、生存にとってもっとも基本的な問題であり、「食は命である」とも表現される。安全でない食料が流通する社会は人間存在を根底から危うくする。1年365日、毎日とる食事に、安全なものを望むのは当然である。
ところが、食の安全に関係する大事件は、過去から現在まで洋の東西を問わず頻繁に発生しており、後を絶たない。
食の安全を考える上で欠かすことができないのは、食品公害を振り返り、その被害と犠牲に思いを馳せ学ぶことである、ともされる。
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食の安全に関しては、生産・流通・消費のどの一つがつまづいても深刻な事態となりうるのであり、生産者、流通業者、生活者のすべてを巻き込んだ問題となっている。
現代では食生活の環境や文化が、かつての様式から変化し、生鮮野菜・肉・魚を買ってきて調理するだけでなく、加工食品が一般家庭に普及し、また惣菜や調理済みの食材も利用されており、食品が人の口に入る経路・経緯が多様化しているので、食品の安全性を確保することは以前に比べると複雑で難しい問題となってきている。